2年がん教育

今日の5,6校時に、2年生対象に「がん教育」にかかる講演会を開催しました。感染予防のため、寒い中ですが、ヒーターを焚きながら体育館で行いました。この「がん教育」の取組は、長浜市と「よりよいがん医療をめざす近江の会」が共同して10年近く前から取り組んでいる事業で、市内のほとんどの中学校で実施されています。講演会は二部構成になっていて、前半は医学博士で市立長浜病院がん対策推進室管理監・呼吸器外科責任部長の田久保康隆先生に「がんちゃんの冒険」の動画を使いながら、「がん」疾患にかかる現状や病気の原因、メカニズム、気を付けるべき点などについてわかりやすくご説明いただきました。後半は、「よりよいがん医療をめざす近江の会」所属の荒居きよみさんから、自身のがんの体験をもとに、検診を受けることの大切さやがんになって気づいたこと、人と人とつながりや新たな出会いなどについてお話しいただきました。荒居さんは、35年来の無二の親友ががんでなくなったことをきっかけに自ら検診を受け、がんを見つけることができたそうです。再三治療を行うもリンパ節への転移も見つかり、ステージ3まで進んだそうです。しかしながら、医療機関にも恵まれ、また家族や職場の人たちの支えもあり、見事克服されました。大変興味深い内容で、生徒たちも真剣に聞いていました。

がんという病気は、以前CMでも流れていましたが、「万が一」ではなく「二分の一」で今や二人に一人は、がんになると言われています。今日のお話の中で、がんは遺伝子のミスコピーにより起こる病気で、主に肉食などの食習慣の変化や睡眠、ストレス、喫煙・飲酒などの要因が大きく関わっているとのことでした。また、すぐに症状が出るわけではなく、10年から20年という長い時間を経て、がん細胞が大きくなり発症に至ることを学びました。しかしながら、医学は日々進歩しており、新たな治療方法も開発されてきているようです。特に早期であれば、決して怖い病気でないということを聞きました。

講演会の後で、講師の先生方と校長室でお話しすることができました。講演会の中では、質疑応答の時間を取りましたが、何人かの生徒は自発的に質問していました。講師の先生からは、講演会の中で質問が出た学校は初めてで、また、聞く態度も今までの学校の中でも大変よかったとほめていただきました。確かに少し寒い中でしたが、しっかりと聞けていたと思います。また、質問内容も、「ヘア・ドネーション(医療用ウィッグのための髪の毛の寄付)は僕らでもできるのですか」などと、がん患者の方の役に立つ視点で考えられていたことも感心しました。学習を通して、生徒たちは様々なことを学び、感じ取ってくれたことと思います。自分自身の生活を見つめなおすとともに、大切なご家族や周りの人たちにも、学んだことを伝えてくれたらと思います。今日の講演会では様々なことを学ぶことができ、大変有意義な時間となりました。ありがとうございました!来年もよろしくお願いいたします!

「がん教育」感想